成人用肺炎球菌ワクチン
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- 2014/01/27(Mon) -
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「水痘ワクチン」と並んで「成人用肺炎球菌ワクチン」も、来年度中に定期接種化されることになりました。
今日は、成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種の、その奇妙な取り決めについて、取り上げます。 このワクチンは、とくに高齢者で重症化しやすい肺炎球菌感染による肺炎を、予防するためのものです。 ただし、高齢者全員がいちどに接種するとなると、人数が多すぎます。ワクチン不足が懸念されます。 そこで、高齢者の「入り口」である65歳を、接種対象とする方向に決まりそうです。 注意してください。接種対象は「65歳以上の者」ではないですよ、「65歳の者」ですよ。65歳限定です。 しかしそれでは、すでに66歳以上の高齢者はどうするんじゃい、となるので「経過措置」がとられます。 その経過措置による接種対象は、「65歳以上で5の倍数の年齢の者」とする案が固まりつつあります。 経過措置は5年間。たとえば初年度に66歳の人は、4年後の70歳のときに接種することになります。 この5年間で、65歳以上の高齢者の接種がすべて完了するはず、というのが、まさに絵に描いた餅です。 経過措置が終了したら、接種制度の再検討はするものの、おそらく対象は65歳限定となるでしょう。 一見、5年間の猶予があるように見える経過措置ですが、個人にとっては、接種対象となるのは1年限りです。 定期接種化の趣旨からは、何歳の高齢者でも接種可能にしてもいいはずなのに、お役人は融通が利きません。 これはちょうど、かつての麻しん/風しん混合(MR)ワクチンの第3期と第4期の接種と同じやり方です。 接種を逃した子どもたちにも、特例接種を認めれば、麻疹や風疹はずいぶん減らせると思うのですが。
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