高2全員へのMRワクチン接種へ向けて
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- 2011/06/03(Fri) -
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2回接種法による、麻しん風しん混合(MR)ワクチンの定期接種は、平成18年から始まりました。
接種回数を、1歳時と就学前の2回に増やすことによって、麻しんの撲滅を目指したわけです。 この時点ですでに小学生だったこどもたちにも、2回目の接種機会を与えるために、平成20年度から24年度までの時限措置として、中1と高3に対する定期接種が設定されました。 時限措置の最終年度(つまり来年度)にようやく接種ができるのが、今の小6と高2です。 とくに高2は、1回目の接種からの間隔が長いので、免疫力の低下が心配されています。 国は5月20日、政令によって、高校2年生をMRワクチンの接種対象に加えました。 東京などで麻疹が流行している今、なかなかフレキシブルな対応と評価できます。 ここまでは「いい話」。 ところが、厚労省は実施要領のなかで、海外への修学旅行予定者を念頭においた上で、 「修学旅行や学校行事としての研修旅行に行くなど、特段の事情がない場合は、18歳となる日の属する年度に接種すること」 と限定条件を付けたのです。 「政令では高2もOKとしたけど、原則高3ですよ」というわけです。 全国の多くの自治体がこの要領に従い、「高2への接種は海外への修学旅行予定者限定」の条件をつけてしまいました。 調べてみるうちに、政令の趣旨を一省庁が損ねてしまう、今回のような実施要領には、効力が無いことを知りました。 早速、医師会を通じて市の担当者に問い合わせてみました。 市では判断できなかったようで、県に問い合わせたうえでの回答は 「高2への接種は海外旅行予定者に限ります」との一点張り。 「家族旅行でも認めます」という、プチ譲歩もありましたが、とても納得はできません。 再び市に要求。こんどは県を通さず、国に直接問い合わせるようにと念を押しました。 すると驚いたことに、回答は180度転換。 「高2は無条件で全員接種できます」とのこと。 というわけで、熊本市では、高2の接種条件が撤回され、全員接種可能になりました。 全国的にこの接種制限が回避されるように、発言力のある人たちへの働きかけを考え中です。
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