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フェリチン
- 2014/04/11(Fri) -
NHKの「ためしてガッテン」が疾病を取り上げるときは、そのメカニズムをわかりやすく説明してくれます。
ただし、本論に入るまでの前置きが長すぎ。さらに一昨日の放送は、ツッコミどころが多かった。

まず冒頭に「隕石」の模型が登場。そしてその隕石の成分が、からだの不調に効果があると、ぶち上げます。
そんな「宇宙的な」薬が効くと言われても、どうやって入手しますか、とツッコミを入れるのが正しい見方。

画面にはその「万能薬」の錠剤が登場。隕石から抽出された成分がこれなのか。市販されているのか。
ところが一瞬チラッと「フェロミア」という商品名が見えてしまいました。ふつうの鉄剤(造血剤)ですな。

テーマは予想通り「鉄」のようです。さてこれから番組はどう盛り上がるのか、心配になりました。

番組中盤になって、ついにキーワードが登場。それが「フェリチン」です。
司会の志の輔が「フェリチンって、聞いたことありますか」と、回答者3名に向かって尋ねます。
回答者の皆さん、ツッコミどきは今ですよ。なのに3人とも、ボンヤリしています。

やむにやまれず、志の輔が「ロシアの初代大統領じゃありません」と自己ツッコミ。
出演者の皆さん、少しぐらい打ち合わせとかしとかないとダメでしょう。民放ではあり得ない展開です。

番組中では、フェリチンを「鉄を貯蔵するカゴ」のように表現していましたが、これでは誤解を招きます。
「鉄を貯蔵したカゴ」と言うべきです。重要なのはカゴではなく、あくまで鉄なのです。

赤血球のヘモグロビンを作るとき、その材料となる鉄は、フェリチンから補給されます。
鉄が欠乏してフェリチンが不足してくると、ついに造血できなくなり、貧血(鉄欠乏性貧血)となります。
ここで鉄剤を内服してフェリチンが少し増えると、真っ先に貧血が改善しますが、まだ貯蔵鉄は不足です。

貧血ではないけどフェリチン不足、つまり鉄の備蓄に余裕が無い状態を「潜在性鉄欠乏」といいます。
この状態では、さまざまな体調不良が起きるとされています。
残念ながら、番組ではその部分が説明不足で、視聴者によく伝わらなかったと思います。

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