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菅首相が突然、もう総理大臣やめたっ!
- 2021/09/03(Fri) -
菅首相が突然、自民党総裁選に立候補しないことを表明しました。つまり総理大臣を退任すると。

これまで菅政権の政策を批判し続けて来た野党などは、こんどはこの時期の退陣は無責任だと批判しています。
でもコロナ対策に専念したいっていうんだから、仕事を投げ出すわけじゃないし、ま、いいじゃないですか。

誰がやっても難しい時期の政権でしたが、それにしても菅氏には、国民に訴え伝える力が足りませんでしたね。
質問には、まともに答えずはぐらかす。まっ直ぐで誠実な発言など、菅氏の口からは聞いたことがありません。

コロナ禍という国難のなか、最悪の政権支持率で首相を入れ替え、そして総選挙に向かうことになります。
このタイミングでの政権交代は、私は望みません。野党だって、いま政権を運営できる力はないでしょう。

自民党の中の、誰か行動力・発信力のある方が、前例の踏襲にこだわらない政策を断行していただきたい。
また次の首相にはぜひ、真摯な態度で国民に向き合い、自分の考えを自分の口で誠実に伝えて欲しいものです。

パンデミックにおいてはまた、科学的な態度が大事です。専門家の意見やデータをないがしろにしないこと。
こんな特殊な状況下では、たまには理系の頭を持つ人もいいと思うんですけど、誰かいますかね。
調べてみたら、岸田・石破・河野・高市・野田・茂木・小泉・下村、全員文系大学出身でした。やっぱり。

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若者だって、接種したい人は大勢いるのです
- 2021/08/27(Fri) -
東京都が若者を対象に渋谷に設けた新型コロナワクチンの接種会場に、想定を超える人が訪れてパンクです。

予約不要で接種できると言えば聞こえはいいですが、つまり先着順です。混乱するのは当たり前でしょう。
かつて高齢者の集団接種の電話予約では各地で大混乱を招いたことを、都の職員は覚えてないのでしょうか。
どうして役所の人たちには、普通の想像力がないのでしょうね。その見通しの甘さは重症です。

若者専用の会場を設けたら、ワクチンを接種する若者を少しでも掘り起こせる、ぐらいに思ったのでしょう。
接種を渇望している若者が大勢いることを想像できず、初日に200人という冗談のような定数設定でした。

多くの若者に接種させるのが目的なら、巨大な会場で初日は2万人ぐらい接種できる準備をしときなさいよ。
ワクチンと会場に余裕があれば誰も慌てないし混乱もしませんが、不足気味と聞けば人は殺到するのです。
そういった人の心理を考えて、最初は大きすぎるぐらいのキャパを設定するぐらいの戦略で良いのです。

明日以降は抽選券を配布する方式にするそうですが、いったん現地に行かなければならないシステムがダメ。
若者向けなんだから、ネットでエントリーする抽選方式でいいじゃないですか。都庁の職員って素人の集まり?

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テレビにかじりついて人流抑制
- 2021/08/09(Mon) -
東京五輪が閉幕しました。
反対論の中でなかば強行された大会でしたが、やってみると案外、ていうか予想通り、盛り上がるものですね。
ひとたび反対した以上はテレビ観戦など絶対にしない、なんて意地っ張りじゃないんです、日本人は。
感染が拡大する中での開催には懐疑的だった私ですら、観戦用にテレビを買い替えちゃいましたからね。

首相や都知事らは、国民がみなテレビにかじりついていたので、むしろ人流は減ったと屁理屈をこねています。
でもたしかに、五輪開催全体の影響はさておき、テレビ中継の面だけを切り取れば、そうかもしれません。
これは日本だけではなく、世界中で同様の傾向が見られたかもしれません。ならばたいした人流抑制策です。

閉会式の演台の「蛾」が気になると世の中が盛り上がるぐらいですから、みんなテレビの前なのです。
日本中いや世界中の人が目にした、世界で最も有名な蛾です。欲を言えば、もう少し動きがほしかった。

それで思いついたのですが、9月も10月も、とんでもなく面白いテレビ番組をやればいいじゃないですか。
もう、世界中の人が釘付けになるような、外出したら損をするような特番(あ、録画すればいいのか?)。

外出を規制するのではなく、外出したくなくなるにようする、いわば「太陽政策」ですよ、望まれるのは。
外食産業やその周辺業界への支援・補償はまた別問題として、とりあえず一般市民はステイホームです。
たとえば、大画面テレビ購入への補助金など、どうですか。すでに購入した場合の遡及適用もお願いします。

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五輪の盛り上がりとコロナの増え方が、ここまでシンクロしますか
- 2021/07/28(Wed) -
新型コロナについては連日書きたくもないのですが、感染者が増えすぎて触れないわけにはいきません。
予想はしていましたが、東京ではついに3千人超え。全国各地で感染者が過去最多レベルです。
多くの医療従事者が緊迫した雰囲気で、病床ひっ迫への危機感を露わにしています。私も同感です。

ところが政治家となると、反応が違うんですね。
・連休中に減っていた検査数が連休明けに増えたので、感染者数が(見かけ上)増えた(だけだ)
・人流は減っている(ホントかね)
・感染者のうち高齢者の割合が減っているので、ワクチンの効果が出ている

どうして彼らは、一大事なのに平静を装い、物事を真正面から受け止めようとしないんでしょうね。
責任を回避したい一心なのか、政治家はどうしても、自分たちに責任のある危機を矮小化しがちです。
その不誠実な態度が、国民感情との乖離を招き、政治家は信頼を失うのです。

感染者数が増えたのなら、「これはもう、大変なことになってます」と、素直に認めましょうよ、市民目線で。
「このままでは、東京五輪の継続も危ぶまれます」とまで言ってもいいでしょう。
その上でしかし、よい情報も取り上げつつ建設的な解決策を提示し、国民の協力を求めればいいのです。

「人流も減っていますし、そこ(五輪中止)はありません」という菅首相の言い方は、国民の反発を招くだけ。
「私は五輪を中止したくありません。みんなで人流を減らしましょう」とでも言えば、まだマシなのに。

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集団接種の合間に反ワクチン本を読んでみた
- 2021/07/20(Tue) -
今日も懲りずに、熊本城ホールの新型コロナワクチン大規模集団接種へ、6回目の出動をしてまいりました。

来場者は約2千人。私が予診を担当したのは127人。ほとんどが高齢者(112人)の2回目(110人)でした。
10時から18時までの出動時間のうち、いつも17時半以降は予診がなく、接種後の急変に備える待機時間です。
したがって、休憩を差し引くと実労6時間半。いつもと同様、被接種者一人当たり約3分の予診ペースでした。

2回目の被接種者の予診に要する時間は、せいぜい1分間。よって、予診の間に2分間の小休憩が入ります。
この2分間の小休憩が約120回あるので、その合計は約4時間となります。これは結構な時間です。
と言うわけで私はいつも、合間に本を読んでいます。

今日は、最近有名な反ワクチン本である『新型コロナワクチンの正体(内海聡著)』を読みました。
内容に問題がありすぎて国民の利益に反する、と言う理由か、Amazonが一時「発禁」にした本です。
その後Amazonが販売を再開したので、いったいどんな本なのか、後学のためにさっそく購入しました。

集団接種の合間に反ワクチン本を読むのもホントどうかと思いますが、今日の勤務中にちょうど読了しました。

内容をここに書くのもアホらしいほどの「トンデモ本」ですね。でも、ダマされる人もいるのでしょう。
果てしないデタラメに、現実のワクチン問題(真実)を適度にまぶして書いてあるので、タチが悪いのです。

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せっかく加速してきたワクチン接種にブレーキ
- 2021/07/01(Thu) -
東京などでは「第5波」の訪れが警戒されるのに、ここに来てワクチン不足が問題になってきました。

職域接種は、申請が殺到してモデルナ製ワクチンの不足が懸念されるため、新規の申請受付が停止されました。
接種を渇望する国民がいかに多いかを政府は予測できず、安易な大風呂敷を広げすぎたのです。
ハシゴを外された企業・団体も多いことでしょう。今後、集団接種や個別接種が混乱しなければよいのですが。

一方でファイザー製のワクチンも、元々供給が減ることが分かっていた今月から、不足が懸念されています。
大阪市では、集団接種や個別接種での1回目の予約受付が、一旦中止されることになりそうです。
ただし、1回目接種済の人の2回目分を確保するために、新規の1回目を止めることが正しい判断なのかどうか。

さいわいなことに熊本ではまだ、ワクチンの供給については比較的平穏です。
当院の場合も、個別接種用のワクチンは、申請した分だけ毎週2回、確実に届けられています。

毎日の予約者数を6で割った数のバイアルを申請するのが原則ですが、念のため予備をくれと言えばくれます。
とはいえ、その予備ワクチンを結局は後日使うことになるので、過剰在庫をかかえているわけではありません。
いつも院内に1,2本の余裕を持ってバイアルの破損や希釈ミスに備えつつ、古い順に使っているだけの話です。

ところが田村厚労相は、国の施策の失敗を棚に上げて、「医療機関に在庫がたまっている可能性がある」だと。
この人って、どうしてこのように、医療者をムカつかせるいい加減なことばかり言うんでしょうね。

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歩道の無い道路では、人が最優先のはず
- 2021/06/29(Tue) -
下校中の小学生の列にトラックが突っ込み2人が死亡するという、痛ましい事故が起きました。
どうやら加害者は、飲酒&居眠り運転だったとのこと。まずはこの運転手の行為が、言語道断です。

また事故現場は、車が走る横を子どもたちが恐る恐る歩く狭い道路でした。この構造こそが最大の問題です。

道なんてのは、もともとは、人が歩くための通路だったはず。
ところがいつのまにか、人と車がともに利用する道では事実上、力の強い車の方が主役になってしまいました。

歩道と車道がどうしても区分できない道幅なら、その道では車がスピードを出せない設計や工夫が必要です。
残念ながら今回の現場は、見通しの良い直線道路。子どもの脇を凶器が高速で次々に走り抜ける場所でした。

加害者の運転手は罪を認めています。認めれば許されることではありませんが、まあ認めないよりはマシです。
どこかの上級国民の様に、どのような証拠が提示されようと、証拠の方が間違っているという人もいますから。

職業運転手には、飲酒や健康チェックが必須でしょうけど、それよりも、今回のような道路をどうするかです。
さまざまなヒヤリハットと同様に、個人の注意や努力に頼るのではなく、事故が起こり得ない道にすべきです。

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じゃじゃ漏れの水際対策と、とほけた政治家
- 2021/06/27(Sun) -
ウガンダ選手団の1人が空港検疫で新型コロナ陽性だったのに、他のメンバーらは泉佐野市まで移動した問題。

濃厚接触者と認定するまで3日間も長距離の移動を許すって、そんなにユルユルの「水際対策」ってあるの。
「水際」ってのは、この場合は空港でしょ。空港でいかにしっかり食い止めるか、そこに全集中しなきゃ。
最初の検査は空港で行っても、濃厚接触者の認定は移動先の保健所が行うという「縦割り行政」がもうダメ。

「疑わしきは隔離」。コロナの検疫はそれしかないのです。
テニスの全豪オープンでは、出場選手と関係者全員が、入国後に14日間の完全隔離を義務付けられました。
感染者と同じ航空機で入国した錦織圭選手らは、とても厳しい隔離対象となりました。
そこまで厳しい水際対策を行った大会の運営は、東京五輪のモデルケースになるともいわれたものでした。

ところが蓋を開けてみたら、東京五輪では序盤のうちから水漏れしまくり。
ウガンダ選手団に2人目の陽性者が出て、関係者が濃厚接触者に認定されるという感染拡大を招いています。

田村厚労相は、「市の職員が接触して濃厚接触になること自体、本来あってはならない」と発言しました。

どういう意味ですか。市職員への苦言(または叱責)に聞こえますが、もしもそうなら、とんだ筋違いです。
市の職員を感染者に接触させるような、そんな手ぬるい国の検疫システムこそが、あってはならないのです。
厚労相が言うべきなのは、「市職員を濃厚接触者にさせたことを、深くお詫び申し上げます」じゃないの。
最近、この人(田村氏)の口角から飛び出す言葉に、なぜかいちいちムカつきます。

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政策の内容以前に、まず態度が不誠実
- 2021/06/25(Fri) -
「五輪開催がコロナ感染拡大につながらないか、天皇陛下が懸念していると拝察している」

西村宮内庁長官のこの発言が、波紋を広げています。その発言に対する政治家の反応が気に入りませんね。
加藤官房長官はそれを長官ご自身の見解だと述べ、菅首相も同様に長官本人の見解だと言い切りました。

天皇陛下が政治的発言ができないことを考慮し、宮内庁長官も政治家も、このような発言になるのでしょう。
しかしたとえそうであったとてしても、政治家らの木で鼻をくくったような発言は、聞いてて不愉快です。

「長官の発言を聞き、私もまた長官と同じように、天皇陛下のお気持ちを深く拝察いたしたところであります」

せめてこのぐらい言えば、「どうせ口先だけだろ」とは思いながらも、不愉快な気分にはならないのに。

まあそのことに限らず、首相も官房長官も、何を問われてもはぐらかすし、発言が不誠実で中身がありません。

菅首相はよく、「いずれにせよ」、という言葉を使います。これは私がいちばん嫌いなフレーズです。
重要な質問を受けても明確な回答は避け、議論を終わらせ、自分の言いたいことだけを言うための接続詞です。

最終的には、自分の責任で決断すればそれで結構。でも、人の言うことぐらいちゃんと聞く態度でなきゃ。

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感染収束の歓喜の中で、五輪開幕を迎えたかった
- 2021/06/18(Fri) -
政府の分科会の尾身会長らは、東京五輪に伴う感染拡大リスクについての提言をまとめました。その要点は、

・当然のことながら、無観客開催が望ましい
・観客を入れるのであれば、現行の大規模イベントの開催基準より厳しい基準に基づいて行うべき
・都道府県を越える人の流れを抑制するため、観客は開催地の人に限る
・感染拡大の予兆があれば、時機を逸しないで無観客とする
・パブリックビューイングなどの応援イベントを中止し、飲食店などでの観戦の自粛要請を検討する

五輪中止は諦めた上でのギリギリの提言なのでしょうけど、実際はたぶん無観客にすらならない雲行きですね。

最近のNHKの世論調査でも、国民は政府の説明には納得していないけど、五輪開催には傾いているようです。
もはや中止を望んでも叶うまいという諦めなのか、国内の混乱を回避するために平和な道を選んだようです。

米国では、新型コロナワクチンの接種を完了すればマスクを着用しなくて良いと、CDCが発表しました。
カリフォルニア州などではマスク着用義務が解除され、Appleは店舗での顧客のマスク着用義務を廃止します。

マスクが不要になり、米国民は歓喜の中を大騒ぎしています。ホントに大丈夫なのかは後でわかるでしょう。
日本がいま米国のようなような状況だったら、どれほど喜びに満ちた五輪開幕を迎えられたことでしょうね。
その、たった数か月のワクチン接種進捗の差が、天と地ほどの差を生んだわけです。

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次の接種ステージへの移行は速やかに願います
- 2021/06/17(Thu) -
期待された新型コロナワクチン大規模集団接種会場で空きが目立つとは、さすがに予想できませんでした。
だからといって全国の高齢者に対象を拡大したときはに耳を疑いました。全国から高齢者を集めてどうするの。

ようやく今日から、対象年齢を18〜64歳に拡大させることになりました。流れとしては正解でしょう。
接種券が必要なので自治体によるスピード差の影響を被ることになりますが、やむを得ません。
むしろ、接種券なしでの接種が許容されている職域接種で、重複接種などのトラブルが起きないかが心配です。

いつどこで、誰がどのワクチンを接種したか、それを管理するアプリぐらい、ちゃっちゃと作って欲しかった。

接種会場でQRコードをピッと読み取ったらスマホに接種履歴が残り、それが厚労省にも送られる、みたいな。
同じアプリに、PCR検査の履歴も残るようにしたっていいわけですよ。接種歴と検査歴が一目瞭然です。

日本中でワクチンの接種が行われる事になることなど1年前からわかっていたのに、いまの準備不足は何。
行政のIT化が遅すぎます。日本人に無理なら台湾に外注したっていいんですよ。3日で作ってくれますよ。

熊本市のワクチン予約システムはトラブルが予想されたので、私は早々に離脱しました。それは正解でした。
当院ではこれまで約1カ月、何の支障も無く、日々のワクチン接種を粛々と続けています。

来月には64歳以下へ接種対象が拡大されますが、熊本市に従えば、予約開始が7/10で接種開始は7/26です。
でもその規定を厳しく守ろうとしたら、接種を足踏みして時間を無駄にすることになる可能性があります。
もはや原則や公平性にこだわるのはナンセンス。市民への接種を早く完了することが最重要目的なのですから。

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ANAが「職域接種」を開始
- 2021/06/13(Sun) -
新型コロナワクチンの「職域接種」は、ANAが一番乗りしました。まずは国際線の乗務員から。
いやホント、この人たちには最優先で接種すべきですよね。職域接種制度が作られて良かったです。

医師1名・看護師ら3名などの体制で、1日当たり300名の接種を行う予定とのことですが、今日はまず50人。
当初は6月21日から始める予定だったものを、ANAは「準備が整った」ので、大幅に前倒ししたようです。

始められるから始める。やれることはすぐやる。こんな当たり前の機動性が、自治体接種にもほしいですね。

熊本市では来週6月18日から、12歳から64歳の市民への接種券の発送を、年齢順に開始します。
てことは、6月下旬から接種券が届き始めるわけですね。

ところが予約受付開始は、早いグループ(60歳以上・基礎疾患のある方など)でも7月10日からです。
また接種開始は、7月26日から。これはつまり、65歳以上の方の接種が済んでから、という考え方です。

集団接種はもちろんですが個別接種でも、このような接種時期の遵守が、おそらく求められるでしょう。
でも、そんな規定をバカ正直に守らなければならないのでしょうか。現場には臨機応変にやらせてほしい。

高齢者向けの7月中の個別接種枠に空きがあれば、64歳以下の方の接種をそこへ入れたっていいでしょう。
そのための予約受付も、どんどん進めていけばいいと思います。何でも早めにやることですよ。

大事なのは、接種を希望する市民全員が最も早く接種を完了できるためには何をすべきか、ってことでしょう?
公平性を保つために全員の接種が遅くなるような愚を繰り返すことだけは、もうやめましょう。

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東京五輪まであと45日に迫り、大盛り上がり中
- 2021/06/08(Tue) -
東京五輪開幕まで、あと45日。盛り上がってますね。ただし、開催できるのかどうかの議論で。
日本中が五輪一色に染まっているはずだったこの時期に、誰も予測できなかった展開が進行中です。
もはや五輪の再延期や中止を決断できずに突き進むしかない政府を、批判しながらも諦め半分に見ている国民。

新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長が4日前に、こんな状況での五輪は「普通はない」と発言しました。
解釈は分かれます。普通はやらないほどの状況なんだから覚悟せよ、という意味で言ったのかもしれません。
しかしまた言葉通りに、普通はやらんぞアホか、と言いたいのかもしれません。

尾身会長はさらに、五輪開催に関する提言を準備していると発言したものだから、政治家が反応しました。

田村厚労相は、「(尾身氏の提言は)自主的な研究の成果の発表だと受け止める」と、突き放す言い草。
都合の悪い提言が予想されるため、何を言われても重要視はしませんからねと、前もって釘を刺したわけです。
専門家が何か言う前から、聞く耳を持たない姿勢を公言するとは、政治家としてまことに残念な態度です。

批判が相次いだためか田村氏は今日、「研究の自主性はいちばん重要」だと、苦しい釈明を始めました。
「誤解を招いたとしたら、言葉の使い方を改めなければならない」という言い訳はしかし、響きません。

最終的には、政治決断をしていただければそれで結構。どんな結果であれ、国民が選んだ政治家ですから。
それなのに政治家は、ごまかしたり、はぐらかしたり、国民に対して誠実じゃないからダメなんです。
国民も、政治家も、ともに新型コロナ感染症の被害者のはず。どうして同じ側に立てないんでしょうね。

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3度目の正直、ていう感じの特別感がない
- 2021/04/23(Fri) -
新型コロナウイルスの3回目の緊急事態宣言が、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令されました。
3度目の正直なんですけど、かわり映えしませんね。政治家も相変わらず、困った発言をしています。

「街灯を除き、全ての明かりを消すように徹底していきたい」(小池都知事)
「都民は蛾ですか?」という批判もありますが、夜でも明るい繁華街に集まる若者は、たしかに減らしたい。
しかし、早く、短く、強い措置で、コロナをガツンと減らそうという時に「灯火管制」とは、ズレてませんか。

「何としても感染拡大を抑えたい。誰よりも強く思っています。夜中に何度も目が覚めます」(西村担当相)
悪い人じゃないんでしょうね、この人。真面目です。たぶん勉強家。ですけど、弱い。

「希望する高齢者に、7月末を念頭に、各自治体が2回接種を終えることができるようにする」(菅首相)
新型コロナワクチンについての、極めて楽観的な見通しを、全国的に告知していただきました。
こんなこと言われると、予約を巡る混乱が懸念されます。もう、大風呂敷ばかり広げないでいただきたい。

前にも書いたように、当院かかりつけの高齢者への接種だけでも、8月下旬までかかる計算なんですからね。
できるだけ、接種ペースをアップしたいですけど、今後の発熱外来の混み具合がどうしても心配です。

ワクチンの接種を進めようという矢先に感染者が急増するという、予想していた通りの最悪のシナリオです。
国民全体へのワクチン接種を最速で完了させるためには、いまの感染を徹底的に抑え込まなければなりません。
それこそが、今回の緊急事態宣言の目的でしょう。だったら、本気でガツンとやらなきゃ。

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第4波の中でワクチン接種は進むのか
- 2021/04/22(Thu) -
「今のペースではコロナワクチン接種完了は7年後!?」
日経メディカルの記事のタイトルは、笑うに笑えないというか、でも笑うしかないというか。

今の接種ペースのままであれば、という仮定での話なので、これからペースアップすれば挽回できるはずです。
ワクチンの自国開発の遅れや、輸入に手間取ってきたことなどは、もはや非難してもしょうがないですね。
9月末までにワクチンの確保が完了するのが本当なら、どうやって接種ペースを上げるかが今後の焦点です。

熊本市では5月19日から、65歳以上の方への優先接種が始まります。
各医療機関はいま、何月何日に何人に接種できるか、その計画表を作成中です。保健所への提出期限は明日。

一般外来に加えて当院では発熱外来も続けているので、コロナワクチンの接種にあてる時間は限られます。
最初の1クール(3週間)の接種が終わったら、次の2クール目は、その方たちへの2回目の接種で一杯です。
当院かかりつけの方から接種をしようと計画中ですが、それだけでも4クール(12週間)ほどかかる計算です。
かかりつけではない高齢者への接種を行う枠が、当院ではあと3カ月間は作りたくても作れません。

こんなことになったのも、ワクチンを接種する段になって、コロナの第4波が重なってきたからです。

ワクチン接種の時期までにコロナを抑え込んでおかなかった、国の施策の失敗を責めても、後の祭り。
コロナ診療で多忙な、地域によっては疲弊している医療現場に、ワクチン接種の余裕はあまりないのです。
熊本ですらこの状況ですから、大阪や東京でワクチン接種が進むんだろうかと心配になります。

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ウ〜マンボ〜
- 2021/04/08(Thu) -
マンボミュージシャンのパラダイス山元氏が、週刊誌の取材を受けたと、今朝のClubhouseで言ってました。
どうやら、「まん延防止等重点措置(通称「まん防」)」から発想した、こじつけ取材のようです。

この措置の名称からは誰もが、「マンボウ(魚)」を連想してしまいますよね、普通。
さらに、「どくとるマンボウ北杜夫」を思い出したり、「ウ〜マンボ〜」と叫びたくなったりするわけです。
しかしあからさまに面白がると不謹慎な雰囲気なので、メディアではあまりイジラないような印象ですね。
こういうのも一種の「言葉狩り」なんでしょうか。元々は「まん延防止等重点措置」って命名が悪いんですよ。

すでにコロナがまん延している都道府県に、まん延「防止」等重点措置を適用するのも、いかにも後付けです。
本当に防ぎたいのは、緊急事態宣言の発出でしょう。前回の宣言の解除を批判されたくはありませんからね。
なので名称は「緊急事態宣言発出防止等重点措置」にしてはどうですか。通称「緊防(きんぼう)」。

今日の新規感染者数は、関西、首都圏、沖縄が大爆発する中で、全国で熊本だけがゼロ。まったく驚きます。
こうなったらもう、今すぐにでも熊本を鎖国したくなる気分。
せっかく熊本にコストコができたというのに、医療従事者としては安易に行くことがはばかられます。悔しい。

ニュース映像を見ていると、関西圏や首都圏の街中の人出の多いこと多いこと。街の市民たちの声は、
「こんなに人が多いとは思いませんでした」あのね、あたなたちが街に出てくるからでしょうが。
「みんな、緩んでますね」こら、あんたが言うな。

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大阪府が「医療非常事態宣言」
- 2021/04/07(Wed) -
大阪府が「医療非常事態宣言」を発出しました。重症患者用病床のひっ迫度合いの高まり受けたものです。

大阪:緊急事態宣言解除(2/28)→666人(4/3)→「まん防」適用(4/5)→878人(4/7)→医療非常事態宣言
東京:緊急事態宣言解除(3/21)→555人(4/7)→「まん防」適用要請準備

吉村・大阪府知事が、緊急事態宣言を「前のめり解除」したせいで、感染が拡大したと批判されています。
横目に見ていた小池・東京都知事は、大阪のようになるまいと、早めに動き出そうとしているのでしょうか。

しかし、変異株が広がり、新手の強力な方策もない現状では、感染者数の急増は止められないでしょう。
不思議なことに熊本の感染者数はまだ少ないですが、人の移動が多い大型連休後にどうなるか、わかりません。

最初の「緊急事態宣言」が出されたのが、ちょうど1年前。その日の感染者数は、東京87人、大阪53人。
東京と大阪が逆転していますが、いまの感染者数は1年前のちょうど10倍です。
でも緊急事態宣言は出てない。しょうがないので大阪では独自に「医療非常事態」を宣言したというわけです。

ところで「非常事態」と「緊急事態」って、どう違うんでしょうね。以前から私を悩ませ続けている疑問です。
「非常」とまでは言えなくても「緊急」性が求められることはありそうなので、前者の方がより重大なのか?

今夜のNHK「ニュースウオッチ9」では、誤って「医療緊急事態宣言」というテロップを出していました。
プロでも間違えるんですから、両者に明確な違いは無いんでしょうね。(前に「禍」と「渦」も間違えたけど)

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「まん延防止等重点措置」適用決定
- 2021/04/02(Fri) -
熊本市医師会PCRセンターに、2カ月ぶりに出動してきました。昨年8月以来、5回目のご奉公です。

PCRセンターの外来受入検査枠は、感染拡大に伴って当初の1日20人から徐々に増え、今では50人まで可能。
ですがおそらく、1月をピークに減っています。2月に私が出動したときは30人台、今日はわずかに7人でした。

とは言え、全国の感染確認数は明らかに増えており、第4波に向かっています。熊本でも怪しい雲行きです。
来週5日からの1か月間、大阪府、兵庫県、宮城県に対して「まん延防止等重点措置」の適用が決まりました。
この3府県で済むはずもなく、やがて東京都を含む各地で適用されることになるんでしょうね。

首相「緊急事態宣言に至ることを防ぐための、そしてまた感染拡大を防ぐための措置であります」
記者「今回の措置で十分な効果が得られなかった場合、再び緊急事態宣言を出すことは検討されるのですか」
首相「ですから、緊急事態宣言に行かないような、また感染拡大防止につながるような、対応策であります」

「まん防」決定に際して記者会見(質疑応答)が行われましたが、首相に真摯な返答を期待するだけムダです。

緊急事態宣言に至ることを防ぐための措置なのだから、緊急事態宣言に至ることは議論も想定もしません。
いまから取りかかろうかという施策が失敗する可能性など、間違っても口にしない、「言霊」の国なのです。

悪い展開は想定せず、物事は常に良い方向に進む前提です。結果的にうまくいかなかったら、想定外なのです。
「後手後手」だと叩かれてきた昨年来のコロナ対策は、残念ながら未だに「先手先手」とは言いがたいですね。

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尖閣に上陸されてしまう前に
- 2021/03/29(Mon) -
「電子戦」に対応する最新鋭システムを備えた部隊が、熊本市の西部方面隊に日本で初めて設置されました。
その名も「第301電子戦中隊」。そこに「ネットワーク電子戦システム(NEWS)」が配備されています。

平時は電波による情報収集、有事には相手へ通信やレーダーを無力化するなどの任務を行うといいます。
「無力化」というのは、相手の通信を混信させ、ミサイルやドローンの誘導を妨害することのようです。
もしかすると、相手の電子機器を一瞬にして無力化する「EMP(電磁パルス)」機能を持っているのかも。

熊本に続き、今後は北海道、長崎、鹿児島、沖縄などにも電子線部隊を配備する計画とか。
電子戦の「相手」は誰を想定しているのかは、言わずもがな。ていうか中国ですね。

「陸」「海」「空」に次ぐ新しい安全保障領域が、「宇宙」「サイバー」そして「電磁波」だとされます。
この3つの「新領域」の頭文字をとって「ウサデン」。「ウナデン」じゃないです。「ウナドン」でもない。

「サイバー」だけ英語っていうのが統一感がないので、ここは「電脳(空間)」とすべきでしょう。
なので、新3領域の呼称は「ウデンデン」でいきましょう。

陸自のNEWSは地上配備の車載型ですが、米軍にはすでに戦闘機型の「電子攻撃機」があります。
「電子妨害士」が搭乗して、ミサイルの代わりに妨害電波を発射するとか。「妨害士」って、なんかウケる。

中国軍が尖閣諸島に上陸するのは時間の問題のような気がしますが、はたしてそれをNEWSが阻止できるのか。
電子戦で対抗できなかったら、次は従来の「陸海空」で戦うしかないんでしょう? それだけは避けたい。

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延長するにしてもしないにしても、これまでと違うコト、始めましょう
- 2021/03/16(Tue) -
東京の感染者が減らず、変異ウイルスが増えています。緊急事態宣言はどうなるのか。もしや再々(々)延長?
事態は改善してないどころか、むしろ悪化してます。しかし、延長して意味があるのかもわからない。

前回延長を決めたとき、ただ延長するだけじゃダメだと書きましたが、結局、ただ延長しただけでした。

飲食等関連業界の疲弊と病院病床のひっ迫はひとつも改善してないのに、首都圏の人出だけは改善しています。
漫然と宣言を続ければ、だれだって緊急事態慣れするんです。「コロナが出たぞ〜」になっちゃうんです。

何かガツンと手を打って、これまでと違うコトしなきゃ。じゃあ何すれば良い?、と訊かれても困りますが。

一方で地方都市では、感染者が激減してもなお、市民が慎重に行動し続けているところもあります。
熊本は時々クラスターが出ていますが、それでも全体的には市中感染がずいぶん減っている印象です。

年度末から連休にかけて都会と地方で多くの人が行き来して、熊本の感染者数も増加に転じるんでしょうかね。
私はPCR検査至上主義者ではありませんが、次の波が来る前の今、検査態勢の拡充こそ必要だと思います。

その一環か、熊本市が医療従事者等の一斉PCR検査を打ち出し、当院職員も今週検査を受けたところです。
こういったスクリーニング検査は、批判もあるでしょうが、今後の再流行の芽を摘む意味で重要だと思います。

待ちに待った新型コロナワクチンの接種が、医療従事者から始まっています。
誰がいつ接種したかを、自治体や国がきちんと把握するシステムが、構築されています(されつつあります)。
この機会を利用して、接種しに来た全員に、ワクチン接種と同時にPCR検査をするなんて、どうでしょうかね。

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「国民の疑念は招いていない」と、アンタが言うな
- 2021/03/13(Sat) -
歴代の総務大臣らがNTT幹部と会食したようですが、皆さんおおむね、似たような釈明をしています。

高市早苗氏は、「割り勘にするか全額を自身が負担する対応を徹底していた」ので接待は受けてないと言い訳。
野田聖子氏は、「プライベートの会合という認識だったので、接待という認識はなかった」と述べました。
武田良太・現総務相は、「国民の疑念を招くような会食や会合に応じたことはない」の一点張り。

すみませんが、疑念を招いたかどうかは、国民が決めることです。そして現に、国民は疑念を抱いています。

高市氏も野田氏も、あわてて「差額」を返金したようですが、それこそ、墓穴を掘ったようなもの。
割り勘というのは形だけで、実質的には接待だったことを認識していたことの表れです。

数百万円とか数千万円とかの金額ならともかく、どうして数万円得する程度のケチな過ちを犯すのでしょう。
仮に政治家はノラリクラリで逃げ切ることができても、官僚はそれで将来を棒に振ってしまいます。

「国民の疑念を招かない」=「李下に冠を正さず」ですよ。どうしてみなさん、それができないのか。

でも、「国民の疑念を招くようなことはしていない」と釈明する方はまだ、比較的善良な人かもしれません。
本当に悪質な方ならたぶん、「国民の疑念を招いてしまいました」という言い訳をするでしょうから。

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緊急事態宣言は、ただ延長するだけじゃダメですからね
- 2021/03/05(Fri) -
東京、神奈川、埼玉、千葉に発令されていた緊急事態宣言はやはり、21日まで再延長されることになりました。
宣言が出された1月7日頃に比べれば感染者数は激減していますが、いま解除すべきじゃないという判断ですね。
病床使用率がまだ高いことや、感染者数の減少が鈍化していることを考慮したものでしょう。

この緊急事態宣言や、それに伴う時短営業や自粛が守りの感染対策なら、攻めの対策はワクチン接種です。
全国に人口比例で配分しつつあるワクチンですが、この際、思い切って首都圏を優先したらどうでしょう。
もちろん、熊本にも十分に配分してもらいたいところですが、日本全体の感染抑制の方がもっと大事です。
ワクチンは、人口比ではなく感染者数に比例した配分の方が理にかなってると、私は思います。

さて、緊急事態宣言を延長したからには、その2週間で何をするのか、その具体的な内容が重要です。
首相は「状況を慎重に見極めるための2週間」だと言いますが、まさか言葉通りの様子眺めじゃないですよね。
国民はもう、今まで通りの生活しかできませんから、国や自治体が変わらなきゃだめですよ。
PCR検査や積極的疫学調査の規模を拡大するなんて言ってますね。それが本当に具体的に進むことを願います。

延長は困ると嘆く人もいれば、2週間程度の延長では生ぬるいという専門家もいます。
何が正しいかは分かりませんが、あの延長は有意義だったね、と後で思える2週間であってほしいですね。

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余人をもって代えがたい「失言王」
- 2021/02/05(Fri) -
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は競争意識が強い(略)それでみんな発言する」
このような、東京五輪組織委員会の森喜朗会長の発言が、波紋を広げています。
発言に異を唱えなかったJOC委員らの姿勢も含めて、もはや日本全体が、欧米からの非難を浴びています。

森氏の女性蔑視が第一の問題ですが、民主主義(=理事会での活発な発言)も気に入らないのでしょう。

多くの「失言」がしばしば、その人の本音や価値観をそのまま(うっかり)吐露した結果です。
今回も、言い間違いや勘違いじゃないので、発言そのものを撤回したところで、発言の真意は消滅しまません。

とは言え多くの人間には、程度の差こそあれ「裏表」があると、私は思っています。
ですが、教育や経験によって醸成された常識や良心によって、発言をコントロールできるのが大人です。

酩酊時や、諜報機関に捕まって特殊な薬剤を盛られたときにだけ、そのコントロールが外れてしまうのです。
森氏のように、つねに言いたいことを言ってしまうのは、それが森氏の「裏」ではないからでしょう。
非常識な本音を「表」として放言する生き方をしてきたので、それを抑制しようという発想がないのです。
周囲の取り巻きには、彼に諌言する者がいなかったとも言えるでしょう。言うなれば裸の王様です。

それだけの批判を浴びながらも、「余人をもって代えがたい」ので会長職を続投する(してもらう)方向とか。
東京五輪という国家的プジョジェクトの中心人物として、代えられる余人がいないことがまた、問題ですね。

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小さな部分に費やす労力が、全体の大半を占めたりします
- 2021/01/30(Sat) -
「自治体の4割 “感染者から協力得られず調査に支障” 厚労省調査」
というニュースの見出しの「4割」に驚いてはみたものの、その数値にどれほどの意味があるのかと考えた件。

新型コロナ感染者に対しては、感染経路や濃厚接触者を特定するため、いわゆる疫学調査を保健所が行います。
しかしさまざまな理由で、感染者が調査に協力しない場合があることは、以前から問題になっています。

自治体のうち4割が、保健所の調査について「協力が得られず支障が生じた経験がある」と回答したようです。
調査対象とした155の自治体のうちの、回答のあった112件のうち48の自治体が、そのような返答だったと。

しかし、それぞれの自治体で、「疫学調査拒否」事例が感染者のどのぐらいの割合だったのかは、不明です。
たとえば拒否率が1割だったとしても、その自治体の回答は「協力が得られず支障が生じた経験がある」です。
112のうちの48自治体で1割拒否ならば、全体の拒否率は約4%と、単純に言えばそういう計算になります。
なので大事なのは、各保健所が、どのぐらいの回答拒否に遭って困っているかという、その具体的な内容です。
「自治体の4割」という表現はウソではなくても、感染者の協力拒否率が4割かとの勘違いを誘う見出しです。

とは言え、たとえ疫学調査に協力しない人が1割程度だったとしても、感染拡大防止の観点からは問題です。

少し意味合いは異なりますが、同様の苦労は私も経験します。PCR検査の結果を電話連絡するときです。
10人のうち、たった1人でも電話がつながらないと、その方のためにずっと電話し続けなければなりません。
その日のうちにお伝えしたい大事な連絡ですが、何度かけても、夜遅くまでつながらないことがあります。

たった1割の相手であっても、そこに費やす労力や全体に及ぼす影響は、とても大きいということです。

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マスク拒否おじさん、第2弾現る
- 2021/01/19(Tue) -
大学入学共通テストで、試験中に鼻を覆わないマスク装着で指示に従わなかった受験生が、失格となりました。
試験中もその後も、周囲にかなり迷惑を掛けたお困り中年(49歳)だったようで、結局、逮捕されました。

「常にマスクを正しく着用してください」とセンターは指示していたそうですが、では正しい装着とはなにか。
サージカルマスクと比べたら、ウレタンマスクや薄い布マスクはそれ自体、「正しい装着」とは思えません。
その反対に、人の鼻からの呼気によるウイルス拡散が本当に問題になるのか、少々疑問ではあります。

しかしそうだとしても、いま、鼻出しマスクの正当性を主張するのは、協調性・公共性に欠ける考え方です。
李下に冠を正さずの気持ちで、疑われることはやらない、紛らわしい自己主張をしない、その態度が肝要です。

残念ながらこの「受験生」は、受験よりも自己主張の方が大事だったと見えます。
試験監督の指示を拒否した以上、途中で妥協したのでは自分の主張を否定することになると考えたのか。
振り上げた拳を降ろすタイミングを逸して、めんどうくせえオジサンになってしまいました。

この件に関して、次のような擁護的な発言(ツイート)をしている人物(34歳)がいます。
「40代の受験生を差別する必要もない(略)何歳になっても新しいことを学んでみたいと思うのは素晴らしい」

この人物こそ誰あろう、マスク装着を拒んで飛行機を着陸させた、いわゆる「マスク拒否おじさん」です。
残念ながら彼もその後の行動に問題があったようでで、今日このツイートの直後に逮捕されました。

2人とも、何を主張してもかまいませんが、実力行使は暴力です。言論を重んじる人間の行為ではありません。

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変異種にも有効な、良いワクチンでありますように
- 2021/01/18(Mon) -
新型コロナウイルスの英国型の変異種への感染が、英国滞在歴のない3人から確認されたとのニュース。
これが市中感染だとすれば、この変異種はもう、日本にかなり入り込んでいるのかもしれません。
国内の感染がさらに拡大する可能性まで出てきました。

変異種が国内に広がる前にワクチンの接種が始まり、しかも変異種にもワクチンが効いてほしいものです。

そのワクチン接種の体制強化のため、河野規制改革担当相が「調整役」に抜擢されました。
普通に考えたら田村厚労相の仕事ですが、菅首相が敢えて河野氏を選んだのには、理由があるのでしょう。

省益を考慮する田村氏に任せていたのでは、厚生官僚の反対を突破することができないからかもしれません。
新型コロナウイルスワクチンは、通常の治験・承認の過程を経ておらず、きわめて例外的な事案ですからね。

日本のワクチン行政の規制や旧習を突破する必要があり、「規制改革担当相」が担うことになったのでしょう。

その河野氏といえば最近、東京五輪について、「何があるか分からない」と率直に述べて議論を呼んでいます。
一方で加藤官房長官は、「関係者はいま、感染対策を含めて準備に取り組んでいる」との従来型の見解。

加藤氏のように、望むことだけを述べ、悪い予測は口にしないのが、日本人らしい物の言い方です。
その反対に河野氏は、客観的・合理的発想で、なんでも率直に口にする、日本人らしからぬ部分があります。
異例のワクチンの導入には、河野氏のような合理的発想が必要なのかもしれません。

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「緊急事態宣言」って、最初はガツンとやるべきじゃないの?
- 2021/01/09(Sat) -
緊急事態宣言は出ていますが、都内の繁華街の人出は春の宣言の時に比べるとまだずいぶん多いようです。
宣言の内容が前回よりも緩いので、人々の意識もそのぶん緩いのでしょうか。

マスクを外した状態での会話が悪い→飲食が悪い→飲食店の時短営業、というのが今回の宣言の基本です。

誰も感染していない集団からウイルスが湧いてくることはないはずですが、会食をきっかけに感染者が出ます。
それなのに会食をやめないのは、参加者がみな自分は感染していないと思い込んでいるからでしょう。
気心の知れた仲間内にも感染者がいると常に疑わなければならないことに、この感染症の難しさを感じます。

ここで、NHKニュースを見ていて気になった表現をひとつ。
客足が減ったことについて、「客側も来店を控えたとみられます」とのコメントに、違和感がありました。

「来店」とは、店に来た客についての店における表現であって、店に行こうとする客が使う言葉じゃないはず。
新しいパン屋さんができたニュースを見て、「よし、明日はあの店に来店してみよう」なんて、言わないし。

英語で「いま行きます」は、相手の立場に立って “I’m coming.” です。その理屈は理解できます。
しかし日本語で「いまからそっちへ来るよ」とは言いません。「そっち行くよ」です。

では、店に来ることが「来店」なら、店に行くことは何と言うのでしょう。
「行店」とは言いませんね。そんな言葉があったら仰天します。
「訪店」も日常的じゃない。「来日・訪日」みたいな対の言葉はありますけどね。

「店に行く」という意味の日本語は存在しないのかと疑問をお示しして、私からの挨拶とさせていただきます。

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緊急事態宣言を出すにしても、難題だらけです
- 2021/01/05(Tue) -
緊急事態宣言をまた発令するのであれば、前回の宣言による「副作用」を教訓としなければなりません。

なので制限対象と区域を限定的にして、学校への影響も最小にしようという考え方には、賛同します。
感染リスクが高いのは飲食の場だから飲食店等を中心に営業制限をしよう、という短絡的発想も理解できます。

さて、実効性のある施策が打ち出せるのか。中途半端なことをすれば、時間が無駄に過ぎるだけですからね。

飲食店等の事業者への「罰則と補償」が、どう設定されるのかも大事。いわゆる「北風と太陽」問題です。
前回の緊急事態宣言では、「北風も太陽もない」と野党議員に批判されました。
今回はその反省を踏まえたとしても、たいした太陽光は差さないでしょう。どうせ、補償<減収分、なのです。
すでに疲弊しきった事業主の、罰金を払ってでも営業したい気持ちもわかります。北風には耐えるのみ。

その飲食業などとは全く別の意味で、多くの医療機関が、コロナ禍で苦難にあえいでいます。
ひと頃は、受診控えによる収入源も問題視されていましたが、今はもちろん、病院の病床ひっ迫が大問題。

入院治療では協力できない当院は、トリアージ業務で社会貢献することになります。「発熱外来」のことです。
いま診療時間の大半を発熱外来に当てていますので、普通の風邪などの方には、ご迷惑をおかけしています。
いつになるのかわかりませんが、この山場を超えるまで、しばらくは「有事体制」の外来診療が続きます。

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感染急拡大で迎えたオリンピックイヤー
- 2021/01/04(Mon) -
緊急事態宣言がついに、1都3県を対象に発出されそうな雰囲気になってきました。
これを、遅すぎだと言う人もいれば、不要と言う人もいる。正解はありません。コトは単純ではないのです。

未曾有の国難の真っ最中には、為政者は何をやっても完璧にはいかないし、政策が後手後手になりがちです。
何かをやっても叩かれるし、遅きに失しても叩かれる。最終的な評価は、数年後のことでしょう。

東京オリンピックは、本当に開催できるのか。力尽くでもやるべきものなんでしょうか。
「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとする」なんて妄想は捨てましょう。もう間に合いませんから。
「人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ力を見せよう」ぐらいの表現なら、ギリギリいけるのか。

ワクチンは残念ながら、しばらくは輸入に頼るしかないので、夏までの国内接種率はそう高くはないでしょう。
なので年内に国内で集団免疫が確立されるとは、とても思えません。地球全体で考えたら、なおさらです。

欧米の変異株がどのように「化ける」かも、まだまったく見通せません。むしろイヤな予感さえします。

オリンピックは、「コロナも先が見えたね」と思えるタイミングで開催を検討すべきです。
それこそが真に、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」ですよ。さすがに半年後は厳しかろう。

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事実は予測よりも深刻なり
- 2020/12/18(Fri) -
意外と減ったね、と思ってしまったのが、今日の東京都の新規感染者数664人でした。慣れって怖いです。

その意見が3割ぐらい共感できる、テレビ朝日の玉川氏が、今朝口にしていたので思い出したことがあります。
GoogleのAIによる「COVID-19 感染予測(日本版)」の存在です。

そのサイトで東京都の感染者数の予測を見ると、12/14時点での、12/15から1/11までの予測が出ています。
それによると予測値は、12/15:261人、12/16:520人、12/17:573人、12/18:645人、でした。

このうち12/15は火曜日なので報告数は少ないだろうと予測したようですが、実際には460という異常値。
翌12/16からの3日間の新規感染者の実数も、678、822、664、とGoogleのAI予測を上回っています。

早い話が、GoogleのAIを持ってしても予測できないほどに、日本の感染対策がダメだったというわけです。
このことはGoogle先生も早速学習して、次には修正した予測を打ち出してくるでしょう。

東京都の新規感染者数はさらに、12/21には千人を超え、12/27には2千人、1/1には3千人を超える予測です。
おそらく実際の感染者数が予測を上回ることは間違いなく、年末には東京の医療は崩壊の危機に瀕しますね。

なお、熊本県の予測値は意外と少ない数値のようですが、もちろん鵜呑みにはできません。
今後のさらなる対策の強化によって、AI予測値を下回る結果を出したいものです。

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トラベルが悪いのではなく、会食で油断するのが悪いのです
- 2020/12/17(Thu) -
菅首相が「Go To トラベル」全国一斉停止を発表したその晩、8人で「会食」していたとはガッカリですね。
国民に対する誠実さに欠けるだけでなく、この感染症に対する菅氏の認識の甘さを露呈してしまいました。

大丈夫だと思って会食する油断が、感染拡大の最大の要因の一つだと言うことを、わかってないようです。

たしかに、いくら大人数が集まっても、未感染者ばかりの集団からウイルスが湧いてくることはありません。
マスクなしで大声出して会食しても、参加者の中に1人も感染者がいなければ、感染は決して広がりません。

なので会食で感染したと思われる事例では、参加者の中に元々感染者が1人以上紛れていたということです。
しかもその感染者はたぶん、無症状だったのです。(感染を自覚して参加していたら、それはそれで大問題)

会食は、ただの3密とはワケが違います。飲食する際にはたいてい、全員が同時にマスクをはずすからです。

菅氏の会食メンバーの中に感染者がいた可能性は、高くはありませんが、ゼロとも言えない。
もっとも、参加者全員が70代から80代の高齢者ですから、感染していたら無症状では済まないでしょうけど。

無症状者の中に感染者がいる確率は参加人数に比例するわけで、だからこそ大人数の会食は危険なのです。
菅氏らは、自分が感染するという最悪の場合にどんな問題が起きるか、という想像力に欠けています。
そんな甘い考えだから、「Go To は感染拡大に関係ない」と言い張って最悪のタイミングまで引っ張るのです。

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Go To 停止でキャンセルになった部屋を他の客に安く売るのは合法?
- 2020/12/16(Wed) -
「Go To トラベル」全国一斉停止で、予約のキャンセルが殺到してるようですね。事業者の悲鳴が聞こえます。
特例的な支援として、事業者に対する補償の割合が、旅行代金の50%に引き上げられるとのこと。

ところで、旅行をキャンセルした人の、その理由って何でしょうね。
(1)料金の割引がなくなるんなら、旅行は中止っしょ
(2)この際、感染対策として旅行を控えようと思います

このうち前者が多いのなら、旅行業者には挽回策があります。
私が旅館の経営者なら、キャンセルで空いた部屋に、半額の料金で宿泊できるキャンペーンを打ちますね。
つまり、こうです。1泊1万円の予約をキャンセルされると、国からの補償が5千円入ります。
一方で、空いた部屋は「半額セール」とでも称して、5千円で売り出します。もちろんGo To の適用は無し。
旅館には合計1万円の満額が入るし、利用客もGo To 適用時並みの料金で宿泊できる、というわけです。

ただし、キャンセル客に、次のように特別価格での販売を持ちかけるのは御法度になるとのこと。
「いったん予約をキャンセルして、同じプランを再予約すれば、料金を半額にしますが、いかがですか?」

あくまで、同じ客にキャンセルと再予約を促してはダメ、ということなので、別の客なら良いのでしょう。
「キャンセル物件につき半額」みたいなセールが問題なければ、これは狙い目になるかもしれません。

もちろん、そんな裏技ばかりが横行すると、Go To トラベル停止の効果は減弱してしまいます。
「Go To キャンペーン」の制度設計が不完全なので、運用しても停止しても、ツッコミどころは満載です。

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何を相手に勝負してるんでしたっけ?
- 2020/12/09(Wed) -
「勝負の3週間」のうち2週間が過ぎ、もう「勝負はあった」ようにも見えますね。もちろん「負け戦」です。

「Go To」は大枠で維持したまま、「みなさん、今が勝負です」と言われても、戦い方が分かりませんよ。

国民の多くが、やるべきことをやっていますが、それでも感染が拡大する理由が、どこかにあります。
無症状の感染者が多く、しかも発症の2日前から感染力がある点が、この感染症拡大の最大の要因でしょう。
私などは自宅と職場を往復するのみで、2月以来一度も外食していません。感染が怖くて動けないのです。

熊本県は今日、「診療・検査医療機関」として指定を受けている医療機関を、県のサイトに公表しました。
公表について同意する医療機関のみの掲載ですが、全部で141施設。そのうち熊本市内の医療機関は47です。
当院もその末席を汚しておりますが、受診者が多いのは、やはり日曜日ですね。

病状を踏まえて、PCR検査を提案すると、検査を断る方が時々いらっしゃいます。その言い分は、

「コロナじゃないので」(という根拠の無い自信あり。とりあえず経過観察となりますが、要注意)
「お高いんでしょう?」(行政検査なので無料ですと伝えたら、じゃ受けますぅ、となります)
「会社に迷惑がかかる」(私には信じられない発想の方が時々いらっしゃる)

陽性のはずがない、陽性なら知りたくない、陽性だと困る、と思う人がいるところがコロナの難しい点ですね。

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目的地NGで、出発地OKには、深い理由があるのかも
- 2020/11/26(Thu) -
札幌市と大阪市を「目的地」とする旅行が、Go Toトラベルの対象から外されました。
一方で、その地を「出発地」とする旅行は、Go Toトラベルの対象からは除外されていません。

感染拡大地域が「目的地」なら問題で、「出発地」ならOK、というのは、少々理解に苦しむ理屈です。
西村大臣はその理由を、「医療ひっ迫地域に多くの人が訪れたら、病床に大きな影響が生じる」と言います。

感染地を「目的地」とする旅行の問題点は、旅先で感染して、地元にコロナを持ち帰ってしまうことです。
一方で、感染地を「出発地」とする旅行の問題点は、感染者が他の地域に感染を広げてしまうことでしょう。
そのいずれの場合も、感染拡大地域での医療ひっ迫には、直接的にはあまり関係がないように思えます。

しかしたしかに、旅行者が多数押し寄せれば、観光スポットや飲食店で「3密」が起きやすくなります。
そのことが原因で、感染地の住民にも感染がさらに広がり、結果的に、医療ひっ迫につながる懸念はあります。
「目的地」NGは、よく考えてみると意外に有効な方策なのかもしれません。

一方で、「出発地」OKを極論すれば、感染地の住民が旅先で医療を受けるのはかまわない、ということです。
その意味まで含んだ、感染拡大地域での医療ひっ迫軽減策とするなら、これはずいぶん考え抜かれたものです。

にしても、全国レベルでの感染拡大を食い止めるためには、「出発地」からも除外すべきことは明白です。

3週間程度の「短期集中策」だというのは、つまり、クリスマス前には制限を緩和したいということでしょう。
であるならば、中途半端なことはやらず、もっと思い切った感染拡大防御策を発動すべきじゃないですかね。
このままでは、史上最悪の年末年始になりゃしないかと、私は本気で心配しています。

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「Go To トラブル」だと揶揄していた頃が懐かしい
- 2020/11/21(Sat) -
「Go To トラベル」事業はついに見直され、一部制限されることに決まりました。でしょうね。
感染拡大地域に限定して、強い措置を講じるとのこと。菅首相の決断は手遅れではないと思いたい。

「Go To トラベルが感染拡大の主要な要因であるとのエビデンスは、現在のところ存在しない」
昨日まではこのように言ってたお歴々ですが、その裏で方針転換の時機をうかがっていたことは明白です。
物証(エビデンス)がなくても、状況証拠はあります。尾身会長も西村大臣も、本心ではわかっていたはず。

感染を早く沈静化した方が、結果的には経済的なダ メージも少なくなる、という考え方に舵を切ったわけです。

「エビデンス」は、学者や医者が以前から、「科学的根拠」という意味でよく使っている言葉です。
そしてたぶん官僚らも、こういうカタカナ言葉が好きです。
さらに専門家会議等でこの言葉が頻出するモノだから汎用語になり、政治家まで使うようになったのでしょう。

「証拠が無い」と言われると、その柔軟性の無い言葉にムカつく人もいるでしょう。角が立つ表現です。
ところが「エビデンスが無い」と言われたら、「あ、そうなの。じゃ、いいですぅ」となりますね。ならんか。

どの様に方針転換を図ろうとも多少の混乱は招くでしょうけど、それを恐れていては先に進めません。
菅首相には、良心と科学に従って、バランスの良い政策を迅速に打ち出していただきたい。

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「神のみぞ知る」発言を責めている場合ではありません
- 2020/11/20(Fri) -
感染が拡大して皆がイライラする中、西村・経済再生担当大臣の昨夜のうっかり発言が、批判を浴びています。

「どの程度の新規陽性者が想定されているのか(略)見通しを示していただきたい」と問われた西村氏が、
「感染がどうなるかってのは本当に、神のみぞ知るという、これはいつも尾身先生も言われてます」
と答えてしまいました。残念ながら、表現の仕方、言葉の順番が悪かったですね。

「いつも尾身先生が、感染がどうなるかは神のみぞ知るだと言われてますが、・・・」と言うべきでした。
「神のみぞ知る」は、あくまで尾身先生の口から出た言葉として、明瞭な引用形にしておかなきゃ。

で、その尾身氏の「神のみぞ知る」発言ですが、科学者は、自分が分かることと分からないことを区別します。
なので科学的に予測不可能であることをもって、「神のみぞ知る」と表現することもあり得ます。
しかし政治家が「神のみぞ知る」と言えば、無責任だと責められるのです。でもたぶん西村氏の本心ですよね。

西村氏は正直です。実際、感染がどう広がるかは神のみぞ知るですよ、本当に。全人類がそう思ってますよ。
だから野党も、そんな言葉尻を攻撃するなんてつまらないことせずに、もっと建設的なことで議論しましょう。

政府が感染対策を国民に丸投げしてきた結果が、この第3波なのです。やはりいま何か、国の施策が必要です。
回し始めた経済を止めたくない気持ちはわかりますが、もう「Go To キャンペーン」は修正すべき時期です。
キャンペーンの全停止ではなく、繊細で効果的な方策を全集中で考えてほしいものです。国民は従いますから。

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コロナ禍中(渦中)での指導者交代が、吉と出ますように
- 2020/11/09(Mon) -
NHKの世論調査では、菅内閣を「支持する」と答えた人が先月より1ポイント上がって56%だったとのこと。

支持する理由のトップ2は、「他の内閣よりよさそうだから」27%、「人柄が信頼できるから」25%。
不支持の理由のトップ2は、「政策に期待が持てないから」36%、「人柄が信頼できないから」26%。

まず興味深いのは、不支持理由の中でも「他の内閣の方が良さそうだから」は少数だったということ。
つまり、菅内閣は支持しないけど、だからといって他に支持する内閣もないという、悲しい状況なのです。

また支持者にしたって、「政策に期待が持てるから」を挙げた人は多くなく、やはり消去法的な支持理由です。
本来、内閣支持理由には断トツで、「政策に期待が持てるから」が来るべきですけどね。

人柄への信頼が、支持理由としても不支持理由としても重要な因子のようです。
政策や実行力の評価ならともかく、人柄が真逆に評価されるというのは、つまり好みの問題なのでしょうね。

その極端な例が、米大統領選でのトランプ氏の得票率の意外な高さと、その支持者の熱狂ぶりです。
コロナ禍で彼の非常識さがあれほどまでに露呈しなければ、再選もあったかもしれません。
比較の問題か実際の人柄か、勝利したバイデン氏が、実にバランスのとれた堂々たる常識人に見えてきました。

理由は違うにせよ、日米ともに非常時に指導者が交代することになりましたが、真に大事なのはこの次です。
あえて私の菅内閣支持理由を言うなら、「いま指導者を支持しなくてどうする」。

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大統領選挙は、開票で混乱する(かもしれない)のが毎回面白い
- 2020/11/04(Wed) -
アメリカ大統領選挙は、そうなったら面白い(失礼)と思っていた接戦になってるので、目が離せませんね。
バイデン氏は控えめに「勝利に向かっている」と言い、トランプ氏は大仰に「選挙に勝った」と言い切る。
その最終結果がいつ判明するのかわかりませんが、少なくとも今夜のブログには間に合いそうにありません。

開票速報など無意味だと書いたことがありますが、大統領選挙は別。だって開票過程自体が面白いですから。

「大阪都構想」の住民投票が、3日前に行われました。これもまた接戦でした。
現職の知事と市長が「改革」をぶち上げ、敵対勢力が「現状維持」を求めるという、一種のねじれが面白い。
そこそこ人気のある2人なので、余計なことをしなけりゃ現職に留まれるのに、敢えて賭けに出たんですね。
しかし何が問題なのか私にはよくわかりませんが、都構想は否決されました。

この住民投票のように「変化」か「維持」かを多数決で決める場合、「変化」の側が不利だろうとは思います。
なぜなら、「もう少し様子を見たい」という中間派は、とりあえず「現状維持」を選択するからです。

しかし選挙とか投票では、そのときの勢いが大きなうねりとなって予想外の結果が出る場合がありますよね。
だからイギリスのEU離脱の是非を問う国民投票のように、あとで冷静になると自分の投票に後悔したりする。

大阪の2回目の住民投票でまた僅差で負けた知事・市長側は、都構想のうねりを作りきれてなかったわけです。
コロナ禍も当然、現状維持派への追い風です。どうしてこのタイミングで住民投票を断行したんでしょうね。

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事故は過失でも、逃げるは故意です身の破滅
- 2020/11/01(Sun) -
某若手俳優が、車でバイクをひき逃げした件。その報道の中で、気づかされたことがあります。
自分が関与した交通事故では、たとえ自分に非が無くても負傷者を救護しなければならない、ということ。
これを守らなければ、ひき逃げになるそうですね。負傷者がその場では「大丈夫です」と言ってもです。

たとえば交差点で信号待ち中に、路肩を走ってきたバイクが、自分の車の左のドアミラーに接触したとします。
バイクは弾みで転倒。その時ちょうど信号が青になり、すぐ発車しなければ渋滞を招く状況。
バイクの兄ちゃんにケガはなさそうで、立ち上がってこっちに向かって、申し訳なさそうに会釈をしています。
窓越しに「大丈夫ですか?」と声を掛けたら、「大丈夫です。ミラーにぶつけてすみません」との返答あり。
このケースでも、私がそのまま車を発進させて走り去ったら、ひき逃げってことですよね。

20年ぐらい前に、家族を乗せた車でバイパスを走ってたら、前方でミニバイクが転倒していました。
その後ろには、別のバイクが道路上に停めてあり、その運転者が転倒したバイクの方に駆け寄っていました。
どういういきさつかわかりませんが、2人とも無事な様子なので、私はバイクの脇を徐行して通過しました。

ところがその時、どうしたことか、停めてあったバイクが私の車の方に倒れてきたのです。私は慌てて急停車。
車から降りて見てみると、車の右前輪とフェンダーの間にバイクのハンドルがはまり込んでいます。
バイクの兄ちゃんは呆然と立ち尽くしているので、私が一人で苦労してハンドルを引き出しました。

この一部始終を対向車から見たら、間違いなく、私が2台のバイクをはね飛ばした事故現場そのものですよ。
車を傷つけられたことに文句を言うより、いち早くその場を離れた方がよさそうなので、私は走り去りました。
私には何の落ち度も罪も無いはずですが、これが今だと、対向車のドラレコに撮られて大惨事でしょうね。

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そこそこ期待されているうちに、あれこれ挽回して欲しい
- 2020/10/29(Thu) -
衆院本会議での代表質問なんて、見ててホントにつまらないのですが、ときどき面白い発言が飛び出しますね。

それが菅総理。安倍さん以上に舌足らずで、照れ笑いしながら発言する姿がどうにも憎めません、今のところ。
言葉としては「俯瞰的」が好きみたいですね。オレは大所高所から見てるんだ、という上からな表現です。
あと、「いずれにせよ」も多い。それまでの議論を一瞬にしてチャラにしてしまう、恐ろしい接続語です。
それに今日は、次のような、面白い発言が飛び出しました。

「まずは新型コロナ対策。そして経済の再生が最優先であり、国民の皆さんの政権への期待も、そこそこにあると思います。(場内爆笑、菅さん苦笑い)。まずは、これらに全力で取り組みたいと考えます」

「そこそこにある」は「そこにある」の言い間違いなんでしょうけど、狙って言ったとしたらかなりの上級者。
なにしろ現実に、国民の期待は「そこそこ」ですからね。

真偽はともかく、菅総理は「たたき上げの苦労人」イメージなのですから、ならばそれを裏切らないことです。
たとえば、日本学術会議の任命見送り問題に対しては、「違法ではない」と逃げるのはいただけません。

「政権にとって不都合な人選だと安易に考えて任命を拒否したものであり、それは全くの誤りであった」
「学術会議からは今後も、課題の解決に向けた提言を頂戴したい。6名の候補者は改めてただちに任命したい」

とりあえずそんな風に改めれば株が上がります。学術会議の問題については、もっと暇な時に考えましょうよ。
いずれにせよ、俯瞰的に考えたら、いま学術界と争ってる場合じゃないんです。

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菅総理大臣の所信表明演説は、目標がわりと細かくて具体的でした
- 2020/10/26(Mon) -
菅総理大臣が、本日召集された臨時国会で所信表明演説を行いました。

その中で、とくにコロナ対策については、冒頭で次のように述べていました。
(1)地域の医療機関で1日平均20万件の新型コロナの検査能力を確保する
(2)来年前半までにすべての国民に提供できる数量のワクチンを確保し、無料で接種できるようにする
(3)雇用を守り事業が継続できるように、持続化給付金や無利子・無担保融資などの対策を続ける
(4)Go Toキャンペーンにより、旅行、飲食、演劇やコンサート、商店街でのイベントを応援する

ついでデジタル化については、
(5)来年3月から保険証とマイナンバーカードの一体化を始め、運転免許証のデジタル化も進める
(6)デジタル庁は、来年の始動に向け、省益を排し民間の力を大いに取り入れながら、早急に準備を進める
(7)すべての小中学生に1人1台のIT端末の導入を進め、オンライン教育を拡大し、新しい学びを実現する
(8)行政への申請などにおける押印は、テレワークの妨げともなることから、原則すべて廃止する

このほか、脱炭素社会の実現や地方創生や社会保障や安全保障についても、わりに具体的に述べています。
細かいコト言ってるな、というのが第一印象。悪く言えば羅列的ですが、箇条書き的でわかり易い演説でした。

これに対して石破元幹事長は、「抽象論ではなく具体論を語ることが菅総理大臣のカラーだ」と述べました。
公明党の山口代表も、「目指すべき課題について、具体的な政策目標をはっきり述べていた」と評価しました。

ところが立憲民主党の枝野代表は、「目次を羅列した中身で、ビジョンが示されていない」と批判するのです。
野党って、どうしてこうなんでしょう。ビジョンを示せばこんどは、具体的な中身が無いなんて言うのです。
「ビジョンがはっきりしないが、具体的な点は評価する。重要なのはその実現だ」ぐらいに言えばいいのに。

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「Go To キャンペーン」って全部、制度設計がダメ
- 2020/10/08(Thu) -
「1万円以上のご利用で、千円分のポイントを差し上げます」みたいな店は、よくありますが、
「利用金額がいくらでも、千円分のポイント還元します」っていう店、ある? あったらバカですね。

ところが国が始めた「Go To イート」では、そのようなバカみたいな制度設計になっているようです。
そこにつけ込んで小金を稼ぐ「錬金術」は責められませんよ。制度を上手に利用しているだけですから。

私が学生だったら、血眼になってGo To 錬金術に励んだかもしれません。そういうの好きでしたから。
とは言え、グルメサイトに送客報酬を支払わなければならない飲食店が、結果的に被害に遭うわけです。
Go To 錬金術はたとえ合法的だとしても、決して褒められた行いではありませんね。

農水省はこの事態を、当初から想定していたとうそぶいていました。経済を回す効果はあるのだと。
しかしさすがに非常識だとわかったのか、ここに来て「錬金術封じ」に舵を切りました。
付与ポイント以下の利用金額の場合は、ポイントを付与しない方針に変更とのこと。そんなの当たり前じゃん。

政府の「Go To キャンペーン」は全般に、国民を待たせた割に完成度が低く、バグだらけです。
その制度の陰で儲けているのは、一部の広告代理店やグルメサイトだという構図も、だんだん見えてきました。

もうホント、火事場泥棒だらけじゃないですか。そんな日本の社会経済構造には、まったくムカつきます。
コロナ禍で困窮している人や企業を救済する制度のはずなのに、第三者ばかりが儲かる仕組みなのですから。

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コロナ禍ですから、申請主義も性善説になってます
- 2020/10/02(Fri) -
「持続化給付金」の不正受給が全国で相次いでいるとのこと。でしょうね。なにしろ申請が簡単過ぎます。

しかしこのコロナ禍にあっては、助成金や給付金などの申請は、不正を覚悟でも簡便であるべきだと思います。
このような状況では、円鏡じゃないけど早いのが取り柄。何よりも、早い給付が最優先でしょう。

「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金給付事業」も申請は簡便で、提出する書類はごくわずかでした。
8月末に申請したら予定通り9月末に入金したので、同日中に、当院職員の個人口座に振り込みました。
迅速に処理してくれた県の関係者に敬意を表して、今日はさっそく恩返し。実績報告書を提出しました。

以前、「申請主義」の基本理念は「性悪説」だと書いたことがありますが、いまはすっかり「性善説」ですね。
緊急時だからしょうがない。そのかわり「性悪」な人がつけ込みやすく、不正受給天国みたいになっています。
こんな時に不正や詐欺を働く火事場泥棒に対しては、国があとでじっくり厳罰で対処してください。

今日は「医療施設静態調査」にも回答しました。3年ごとに行われる、診療機能を把握する統計調査です。
例によって厚労省お得意の、Windows版Excel文書を使ったオンライン調査票なんですよね。
「記入の負担を軽減できますので、ぜひオンライン調査を御利用ください」との記載にムカつきます。
そのMacユーザーの怒りをにじませた手書きの紙調査票を、今回もまた郵送した次第です。

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遅れている日本のデジタル化を、この際、一気に進めてほしい
- 2020/09/24(Thu) -
菅政権の「デジタル化推進政策」は、動きが速そうな分、その結果も期待できる雰囲気があります。
安倍政権の継承と言いながらも、意外と大仕事をしてくれそうな気がします。気のせいでないといいのですが。
守旧派官僚や頭の固い経営者らからの反発に負けずに、「デジタル庁」には頑張っていただきたいものです。

マイナンバーを預貯金口座と連動させるのも、義務ではなく選択制にするとは良いバランス感覚ですね。
いろんな理由で反対する人がいますから、全員賛成を目指してたら何も進みません。
社会のデジタル化では当面、便利な世の中を望む人だけが便利になればいいのです。

運転免許証とか健康保険証のデジタルカード化(スマホ表示)なんて、技術的には楽勝でしょう。
JAFの「デジタル会員証」は、もう何年も前に導入されていますが、あんなヤツでいいわけですよ、だいたい。

なにより、マイナンバーカードこそ、真っ先にデジタル化すべきです。ICカードを持ち歩くよりよほどいい。
社会保障や納税と連動させるのは当然です。そうなったらもう、保険料納付も確定申告もしませんからね。
私の預金口座から勝手に引き落としていただいて結構。その他の税金もみなどうぞ。

個人情報がどうの、セキュリティがどうのという人もいるでしょうけど、それを言い出したらキリがない。
日本人はとかく、本来やるべき事よりも副作用の方を先に心配してしまいます。ワクチン行政と同じです。

世界水準以上の安全対策をして、少なくとも世界標準レベルのデジタル化を、チャッチャと進めましょうよ。
もちろん、情報漏洩による国民財産の損失に対しては、政府が完全に補償する仕組みをつくってください。
デジタル化を迅速に推進させることで得られる、国民とお役所のメリットの方が、もはやよほど大事です。

などと偉そうに言いながら、私はまだマイナンバーカードを作っていません。
だから言うんですけど、プラスチックのICカードはもう古い。やるなら一気にデジタル化でしょう。

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懇親会なんて、不要不急の最たるモノでしょう
- 2020/08/08(Sat) -
熊本市医師会の会員懇談会(会務報告と懇親会)は、今月下旬に開催される予定でしたが中止になりました。

そりゃそうでしょ。参加者の中から1人でも、たった1人でも感染者が出たら、あとで大変なことになりますよ。
「医師が新型コロナウイルス感染 医師会懇親会に参加後に発症」そんな新聞見出しが目に浮かびます。
「こんな時期にお医者さんが懇親会するって、どうなんですかね」と、ワイドショーも食いつくでしょう。

しかしそんな非難よりも何よりも、クラスターの発生が懸念されます。医師会懇親会クラスターです。

クラスターの怖さは、それが発覚した時点ではすでに、感染がある程度拡大してしまっているということです。
市内のあちこちの医療機関の医師たちの感染が次々に発覚し、外来診療が次々に止まっていくなんて地獄です。
それに医師らは、感染しているとは知らずに何日間か診療を行っていたはず。最悪のパターンです。

他の職種・業種ならいざ知らず、医師会がそんなリスキーな会合を開いてどうしますか。
懇親会なんてまったく不要不急です。会務報告だけなら文書の配布で十分。
当初は、最大限に注意を払って懇談会を敢行する雰囲気でしたが、ギリギリのところで踏みとどまりました。

日本各地の感染状況を見ていると、市中感染も気にはなりますが、いまだにクラスターも大問題です。
この場所が、この施設が、この会合が、クラスターになりはしないかと、常に意識する行動が必要です。

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帰省を規制する既成事実など規正したらどうかと藤井棋聖が言ったとか
- 2020/08/04(Tue) -
「自粛しろ 経済まわせ 家にいろ 旅行には行け 帰省はするな」

誰が詠んだかネットで出回っている短歌。上手い。上手いけど笑えない。チクハグな政策をディスる一句です。
ここに来て政権内からも、帰省は制限しないとの声が出始めましたが、人によって言うことがバラバラ。
新型コロナ感染では、誰にも予測できない展開が続いています。誰が担当しても政権運営は難しいのです。

「マスクしろ 隙間はなくせ 鼻出すな 二重顎なら 出してもいいよ」

いま作りました。ヘタですみません。例のアベノマスク。ご本人もついに、使うのやめちゃいましたね。
何をやっても、考えが足りない上に動きが遅い。アベノマスクのドタバタも、コロナ政策を象徴しています。
とは言え、熟慮して迅速にというのも無理な注文。ならば、毎日でも真摯に会見して、国民を味方にしなきゃ。

「過ちて改めざる、之を過ちと謂う」「過ちては改むるに憚ること勿れ」

結局これ。過ちそのものよりもむしろ、それを改めない硬直化した態度の方が問題。意地っ張りはダメ。
ただし、政策方針を転換・修正するときは、その都度誠実に丁寧に説明しないと、国民からは不信感が出ます。
このコロナ禍で、先々までずっと変更無く通用する政策などありません。朝令暮改は恥だが役に立つのです。

いまから言うのもアレですけど、今年の流行語大賞って、もう、候補が多すぎて選べませんね。

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Go To トラベル開始日に国内感染者数が過去最多という間の悪さ
- 2020/07/22(Wed) -
度重なる修正を経ても中止や延期には至らず、ついに今日、「Go To トラベル」が始まりました。
安倍首相は「感染予防策を徹底しながら、慎重に経済活動を再開していく方針に変わりはない」と言います。

そういう、何が何でも方針は変えないと言い切ってしまうスタンス、その強がりがダメなんですよ。
どうしようもなくなるまで引っ張るだけ引っ張り、挙げ句の果てに前言を翻すから、世の中が混乱するのです。

東京を対象外にしたら、今度は大阪・愛知・福岡が過去最多の感染者を出すという、絵に描いたような展開。
全国の新規感染者数が746人という最多記録を更新しても、まだGo Toを中止するつもりはないようです。

8月からのイベントの開催制限緩和は、8月末まで延期されることになりましたが、でもGo Toは止めない。
集まるのはダメだけど、旅行には補助を出すから気をつけてやってくれという、なんとも難しい要求です。
児玉龍彦先生がいみじくも指摘したように、来月には「目を覆うばかり」の惨状になりはしないかと不安です。

ずっと落ち着いていた熊本市でも、この3日間は連続して感染者が出ています。なんとも不気味ですね。
そのうち2人は福岡から、今日の1人は東京から、いずれも県外から持ち込まれたウイルスです。
人の移動が自由になれば、流行地域から全国各地にウイルスが拡散していくことは、想像に難くありません。

事ここに至っては、やはり不要不急の移動は控えるべきでしょう。Go Toトラベルは、あまりにも間が悪い。
「進むも地獄、退くも地獄」と言われている通り、Go Toが延期になったらなったで、大混乱でしょうけどね。

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感染拡大警報下で、恐る恐るGo Toキャンペーンする?
- 2020/07/15(Wed) -
小池都知事は、新型コロナ警戒レベルを最も深刻な水準へと引き上げ、「感染拡大警報」を発するとしました。
国はしかし意固地になって、「Go To キャンペーン」を前倒してまでして進めようとしています。
感染者が不気味に増えているこのタイミングで、敢えて「Go To」に突入する意味って何でしょう。

感染を抑えつつ経済も回すという、相反することを行うことについては、いろんな例えが出ています。

「冷房と暖房の両方をかけるようなこと」
小池都知事による表現です。「かける」と言う部分に古臭さを感じます。最近あまり聞きませんね。
たしかに冷暖房を同時に作動させるなど、家庭用エアコンで考えたら電気代のムダです。

でもカーエアコンだと、暖房はエンジンの熱を利用しており冷房とは別システム。冷暖房同時作動もアリです。
足元には暖房を、顔には冷風を当てるなんてことも日常的。冷暖房の両方をかけるのは、矛盾してないのです。

「アクセルとブレーキを同時に踏んでいるよう」
複数の政治家の方がこの表現を使っているところを見ると、いちばんしっくり来るのでしょう。
ちょうど今は、国がアクセル、都がブレーキを踏むような関係になっているかもしれません。

車を運転するとき、右足でアクセル、左足でブレーキを踏むのは、実際やってみるととても難しいですね。
左右の足の力加減が上手く協調できずに、ギクシャクした運転になってしまい、怖くて続けられません。
アクセルもブレーキも、必要な方を片方ずつ、ちょうど良い強さで踏むことがいちばん大事です。

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未曾有の事態なのだから、今後の展開が想定できるはずがない
- 2020/07/09(Thu) -
豪雨災害のニュースにかき消されていたコロナが、その存在をアピールするかのような、いやな雰囲気です。
今日の東京都の感染者数224人には、驚きや落胆を通り越して、恐怖すらおぼえます。

先週あたり、今後爆発的に感染者数が増える予測グラフをどこかで見かけましたが、そうなるかもしれません。
以前、第2波の方が大きくなる場合もあると、誰かが言ってましたが、それもその通りになるかもしれません。

世の人々は得てして、悪い出来事に対して表面では大騒ぎをしつつも、心の中では甘く見ていたりします。
平静を装いながらも危機管理に抜かりないはずの小池都知事も、本心では危機感が欠けているかもしれません。

検査件数の増加が、感染者数(=感染が判明した人)の増加につながった、なんて都知事は言ってます。
それって、検査件数が少ない頃は感染者を見逃し、野放しにしていたことを認めるようなものですけどね。
いまでもまだ検査件数が足りないかもしれないと、そう思い至る余裕が都知事にあればよいのですが。

医療体制がひっ迫していない等の理由で、イベント開催制限の緩和などは明日予定通り行われるようです。
社会・経済への影響を考えると、やみくもに自粛すれば良いというものではありません。
たぶん答は無いのです。答は無くても政策は必要で、しかもどのような政策であれ、叩かれる運命です。
叩かれたくないことばかり考えて、何も動けない政治家が、最悪です。

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第2波が来るのであれば、様子見よりも先手を打つべきでは?
- 2020/07/03(Fri) -
昼前に、東京都の新型コロナ感染者数が120人以上と速報されました。想定の範囲内とは言え、衝撃的です。
その数だけでなく、感染者数が報じられるタイミングの早さも驚きます。
昨日も昼過ぎには107人と発表されましたが、今日はさらに早まりました。どういうことなんでしょう。

昼前に報じられるということは、今日の午後に判明した数は、明日の発表分に含まれることになります。
これまで感染者数は夕方発表されていたのに、どうして昨日今日は発表時期を繰り上げたのでしょう。
毎日の感染者数を正しく比べるためには、検査や発表の締切時間を変えない方が良い気がするんですけどね。

うがった見方をすれば、感染者数を少なく見せるために発表時間を早めたんじゃないかと思えてしまいます。
ある報道番組のコメンテーターも私と同意見。だって、お役人のやりそうなことですからね。つまりこうです。

昨日、感染者数がひどく増えそうなのを嫌った都職員が発表時間を前倒ししたけど、100人超えしてしまった。
今日も感染者が多いので、さらに発表時間を早めるしかなく、しかしそれでも124人になってしまった。
明日の発表時間は、どうするんでしょう。ヘタしたら、朝のウチに発表するかもしれません。まさかね。

検査数自体が増えて来たので、4月5月ごろと同じ尺度で感染者数を評価することはできないかもしれません。
小池都知事は、少し様子をみましょう的な姿勢で一見落ち着いてます。良く言えば冷静。悪く言えば施行停止。
科学的根拠のある態度というよりも、もしかすると正常性バイアスが働いているのかもしれません。

しかし今こそ、都も国もむしろ先手を打って、行動自粛なり休業要請なりの策を打ち出すべきです。
第1波の経験を生かして、前回と同じ轍を踏まぬよう、的確かつキメ細やかな施策を期待します。

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